vs.インサイト 4

そんなわけで、インサイトは、プリウスに比べて、「乗用車」としての洗練度という面で追いついていないと感じました。
しかし、「ハイブリッドという特別なクルマ」に乗っている、と割り切れば、それほど苦にならないのかもしれません。
運転しながら、セールスのお兄さんにいろいろ聞いてみました。
「プリウスに似てますよね」と、いちばん言われたくなさそうなコトをわざと言ってみたら、
「ええ、室内のサイズや高さ、その他の数字は、全部プリウスと一緒にしています。
だから、スタイルもほとんど一緒になってるんです」
どっひゃー! 言っちゃったよ、このお兄さん!
なるほど、でも、これでいろいろわかりました。
つまりホンダはわざとそっくりに作ったわけですね。
そして、プリウスと同じなのに、200万円を切っている、という強力な武器で、本気でプリウスの牙城に挑もうとしたわけです。
おかげで、トヨタは新型プリウスが出た後も、二代目を値下げして併売するという、いびつなコトをやらざるを得なくなったわけです。
むかし、ホンダが5ナンバーで3列シートのストリームを作って、その手があったか、とバカ売れしたら、トヨタがウィッシュをぶつけてきて、ストリームが完全に駆逐されてしまったという事件がありました。
(ストリームがマイナーチェンジした時、「ポリシーはあるか」という挑発的なコピーで怒りをぶつけていましたが、この時点ですでにストリームは逆転の望みすらなかったわけです)
ホンダはきっと、このことをまだ根に持っているんですね。
だからあえてプリウスそっくりの、もっと安いクルマをぶつけてきたんです。
たぶん、新型プリウスのスタイルの情報も掴んでいたでしょう。
新型プリウスも、二代目と同じコンセプトのスタイルであるという情報は、ホンダの関係者を喜ばせたと思います。
プリウスの築いた、ハイブリッドのスタイルをちゃっかりいただいて、旧プリウスを駆逐した上、新プリウスのスタイルまで進歩の無いものに感じさせてしまう。
ストリームの仇討ち、完成です。
忠臣蔵みたい。

Filed under: 試乗 — カーマくん 7:22 PM  Comments (0)